
メジャーリーグ(MLB)で活躍する大谷翔平選手に関する海外メディアの報道やSNSを見ていると、「unicorn」という単語を頻繁に目にします。
ほとんどの人は「unicorm(ユニコーン)」と聞くと、頭に一本の角が生えた伝説上の馬のような姿の動物を思い浮かべるのではないでしょうか。
そのため、
「なぜ野球選手である大谷選手が、そんなかわいい動物の名前で呼ばれているの?」
と、不思議に思うかもしれませんね。
実は現代のスポーツ英語やアメリカのメディアにおいて、この言葉は特別な比喩表現として定着しています。
知っておくと大リーグのニュースがさらに面白くなる、この言葉の本当の意味と背景をわかりやすく解説します。
「unicorn」の本来の意味とは?
英語の「unicorn(ユニコーン)」という単語の本来の意味は、
一角獣(いっかくじゅう)
です。
額の中央に一本の鋭い角を持った、馬に似た姿の伝説上の生き物を指します。
・A unicorn is a mythical animal.(ユニコーンは伝説上の動物です)
というように、誰もが実在しない架空の生き物だと認識しています。
この unnicorn が、なぜスポーツの世界で野球界で使われるようになったのかを見て行きましょう。
スポーツ英語で使う「unicorn」の意味
スポーツのニュースや解説で unicorn が使われる場合、それは架空の生き物を指しているわけではありません。
非常に珍しい存在
唯一無二の才能を持つ人物
他に比較対象がいないほど傑出した選手
を形容する最高級の褒め言葉として使われています。
伝説の生き物であるユニコーンは、現実の世界には絶対に存在しません。
そこから比喩表現として、
現実の世界ではまずお目にかかれないほど特別な才能
という意味が生まれました。
例文を見てみましょう。
Shohei Ohtani is a unicorn.(大谷翔平は唯一無二の存在だ)
He is a unicorn in baseball.(彼は野球界では現実離れした存在だ)
単に「才能がある選手」や「素晴らしいスター選手」というレベルではなく、「実在するとは思えない、まるで伝説の生き物のようだ」という強いニュアンスが含まれているのが特徴です。
なぜ大谷翔平選手は「ユニコーン」と呼ばれるの?
それでは、なぜ大谷翔平選手がこれほどまでに現地メディアからこの言葉で称賛されているのでしょうか。
その最大の理由は、彼が
投手と打者の二刀流をメジャーリーグという世界最高峰の舞台で、どちらも超一流のレベルで両立させているから
に他なりません。
具体的な数字や実績を見ると、その信じられないほどの希少性がよく分かります。

大谷選手は、ピッチャーとして160キロを超える豪速球を投げ込んでバッターを打ち取り、バッターとしてはシーズン40本以上のホームランを平然と放ちますからね。

つまりピッチャーとしてもバッターとしても超一流。
普通なら、どちらか一方だけでも一流のメジャーリーガーとして生き残っていけますよね。
その両方を同じシーズンに、しかもリーグ最高峰の成績で同時にやってのける選手など、長いメジャーリーグの歴史を振り返ってもほぼ見当たりません。
このように、普通では考えられない、他に例がほとんど存在しない選手だからこそ、まさに伝説の生き物に例えて、現地アメリカでは親しみを込めてそう呼ばれているのです。
「unicorn」と「GOAT」の違い
大谷翔平選手を称える言葉には、ほかにも有名な表現があります。
その代表格が「GOAT」です。
これらはどちらも選手に対する最大級の賛辞ですが、その意味合いや評価の視点には明確な違いがあります。
それぞれの言葉が持つニュアンスの違いを分かりやすく整理するために、スポーツ英語でよく使われる代表的な3つの表現「GOAT, unicorn, legend」を比較してみましょう。
| 表現 | 意味 | 評価の基準 |
| GOAT(ゴート) | 史上最高(Greatest Of All Time) | 圧倒的な成績やこれまでの累積実績を評価する |
| unicorn(ユニコーン) | 唯一無二の存在 | 他に真似できない希少性や特殊な才能を評価する |
| legend(レジェンド) | 伝説的選手 | 長年にわたる功績や歴史的な貢献度を評価する |
この表のように、GOATはこれまでに残した通算成績や獲得したタイトルの多さなど、実績の積み重ねを評価するときに使われます。
これに対してunicornは、成績の凄さだけでなく、誰も真似できない独特な才能という「希少性」にも焦点が当てられます。

大谷選手の場合は、MVPを獲得するほどの実績があるためGOATとも呼ばれ、二刀流という唯一無二のスタイルを持っているためunicornとも呼ばれるんですね。
なお、この最高峰の褒め言葉であるGOATの詳しい語源や使い方については、
「英語ネットスラング「GOAT」とは何の略?例文で意味と使い方を解説!」
で詳しく解説していますので、気になる方はぜひ参考にしてください。
「unicorn」を使った日常会話の例文
この表現は野球だけでなく、他のスポーツや日常生活など、さまざまな分野でも応用して使うことができます。
例文を見てみましょう。
She is a unicorn in the business world.(彼女はビジネス界における稀有な存在だ)
That player is a unicorn.(あの選手は唯一無二の存在です)
We may never see another unicorn like him.(彼のような唯一無二の選手は二度と現れないかもしれません)
1つ目の例文は、周囲の誰もが真似できないような特別なスキルや、画期的なアイデアで成功を収めている人物を指すときにぴったりな表現です。
2つ目、3つ目の例文は、スポーツ全般で特定の選手を指してその才能の貴重さを強調したいときによく使われます。

ちなみにビジネスの世界では、この言葉は人物だけでなく企業を指す言葉としても定着しています。
unicorn company(ユニコーン企業)という表現があり、これは「企業価値が10億ドル以上の、設立10年以内の未上場のベンチャー企業」という意味になります。
めったに出会えない貴重な急成長企業という意味から、やはり伝説の生き物になぞらえてそう呼ばれています。
今日のまとめ

今回の記事では、メジャーリーグのニュースなどでよく耳にする「unicorn」という英語の意味について解説しました。
本来は一角獣という実在しない伝説の動物を意味する言葉ですが、スポーツ英語においては、大谷翔平選手のように投手と打者を高いレベルで両立するなど、前例のない唯一無二の存在を称えるための比喩表現として使われています。
単に「上手な選手」という意味ではなく、「こんな選手が実在するのか!」「まるで伝説の生き物だ」というような衝撃を表現したいときに使われる言葉です。こうした海外ならではのユニークな比喩表現やスラングを知っておくと、野球の英語ニュースの読みやすさが一気に変わるはずです。
メジャーリーグの素晴らしいプレイを楽しみながら、ぜひこうした生きたスポーツ英語も一緒に楽しく学んでいきましょう。
