
メジャーリーグの緊迫した試合の中で、選手同士のちょっとした衝突などが話題になることがあります。
最近も、大谷翔平選手が少しギクシャクしていた捕手を気遣い、わだかまりを「水に流した」というニュースがファンの間で注目を集めましたね。
私たちが日常生活やビジネスシーンでもよく使う
「過去の失敗やトラブルを水に流す」
という言葉ですが、英語ではどのように表現するのでしょうか。
今回のニュースをきっかけに、基本の単語だけで作れる「水に流す」の表現から、大人なら知っておきたいことわざ、そしてイメージで覚える定番の言い換えフレーズまで、例文を交えて分かりやすく解説していきます。
現地の記者が使っていた英語表現は?
大谷選手の行動に対して、現地の著名なスポーツ記者であるダグ・マッケイン氏は、自身のSNSで
If Ohtani can forgive him and move on maybe we all can?
という言葉をポストしました。
「forgive」は「許す」という意味の動詞です。
「move on」は「前に進む」「気持ちを切り替える」という意味。
この文を日本語に訳すと
「大谷選手が彼を許して前に進めるなら、おそらく私たちもそうできるのではないでしょうか」
という意味になります。
日本語の「水に流す」という表現を聞くと、何か特別なイディオムがあるのかなと思いがちですが、現地のネイティブが使う生きた英語は、このようにとてもストレートです。

ネットニュースでは「水に流す」って意訳されてましたけど、「許して、次のステップへ進む」という感じの意味なんですね。
「水に流す」を意味する3つの定番英語フレーズ
では、私たちが日本語で言う「過去のことを水に流す」というニュアンスを表現できる言い換えフレーズを見ていきましょう。
forgive and forget
まず最初は「forgive and forget(フォーギブ アンド フォーゲット)」という表現です。
「forgive」は「許す」
「forget」は「忘れる」

つまり「許して、忘れる」という意味から、日本語の「水に流す」とほぼ同じようなイメージで使うことができます。
日本語の「水に流す」は、ただ許すだけでなく「もうそのことには触れない」というニュアンスを含みますよね。

「forget」という単語がその役割を果たしてるんですね。
会話でも非常に頻出するため、大人の英語やり直しにおいて最優先で覚えたいフレーズです。
water under the bridge
次は「water under the bridge(ウォーター アンダー ザ ブリッジ)」というイディオムです。
直訳すると「橋の下を流れる水」。
橋の下を一度通り過ぎてしまった水は、もう二度と戻ってくることはありません。
この物理的なイメージから、転じて「過ぎ去ったこと」「今さら言っても仕方のないこと」という意味になり、日本語の「水に流す」とほぼ同じ感覚で使われます。
これは、
It’s water under the bridge.
(それはもう、橋の下の水だよ=済んだことだから水に流そう)
という決まり文句の形で丸ごと覚えてしまうのといいでしょう。
let bygones be bygones
少し難易度高めの、「let bygones be bygones(レット バイゴーンズ ビー バイゴーンズ)」 という伝統的なことわざ(格言)もあります。
「bygone」は「過去の出来事」「過ぎ去ったこと」を意味する名詞です。

直訳すると「過去のことは、過去のままにさせておこう」という感じ。
日本語の「過去のことは水に流そう」「済んだことは言いっこなし」という大人の会話にぴったりなニュアンスになります。
日常会話のイディオムよりは少し硬い、格言としての響きを持つ表現です。
英語のニュアンスの違いと使い分け一覧
ここまでにご紹介した表現の意味や使われるニュアンスの違いを、一覧表にまとめました。
| 英語表現 | ニュアンス・特徴 | おすすめのシチュエーション |
| forgive and move on | 相手を許して、前向きに次のステップへ進む | ビジネスなどでのトラブル解決 |
| forgive and forget | 過去のわだかまりを完全に許して、綺麗さっぱり忘れる | 友人や家族との喧嘩の仲直り |
| water under the bridge | 過ぎ去ったことだから、今さら気にしても仕方がない | 終わった失敗を慰める、気にしないでと伝える時 |
| let bygones be bygones | 「過去のことは過去」と言い切る、大人のことわざ表現 | 改まった場面で教訓として語る時 |
状況に応じて、どの表現が最適かを選ぶ参考にしてください。
日常生活やビジネスでそのまま使える実践例文
それぞれの表現が実際の会話でどのように使われるのか、簡単な例文と一緒に見ていきましょう。
Let’s forgive and forget and start over.(お互いに水に流して、もう一度やり直そう)
Don’t worry about it. It’s water under the bridge.(気にしないで。もう終わったことだから水に流そう)
We decided to let bygones be bygones.(私たちは、過去のことはすべて水に流すことに決めた)
「start over」は「何かを最初から再び始める」という意味です。
1つ目の例文は、お互いにすっきりと解決して水に流そうという前向きなニュアンスがあります。
2つ目は、「Don’t worry」から始まっていて、相手に「気にしないで」と言っていますね。
過去の失敗を気にしている相手の心を軽くしてあげる時の例文です。
3つ目は、去に何らかのトラブルがあった二人が、お互いに納得して良好な関係に戻るようなイメージです。
今日のまとめ

今日は日本語の「水に流す」という表現をどのように英訳するかを解説しました。
今回の大谷選手のニュースで使われた「forgive and move on」以外に「forgive and forget」や「water under the bridge」などが同じような意味で使われています。
単語自体はどれも私たちが中学校で一度は目にしたことのあるものばかりなので覚えやすいですよね。
過去の出来さに縛られず、すっきりと前を向くためのこれらのフレーズを、ぜひ皆さんの英会話の引き出しに加えてみてください。
