10月31日は「Halloween(ハロウィン)」ですね!
日本にもすっかり根付いて、毎年多くの人が仮装をして楽しんでいます。
「Trick or Treat(トリック・オア・トリート)」や
「Jack-o’-lantern(ジャック・オー・ランタン)」など
ハロウィンの時だけに耳にする英語もありますね。
でも…
そもそもなぜ仮装するんでしょうね?
それから英語の「トリック・オア・トリート」ってどういう意味なんですか?
あと、カボチャを顔の形にくりぬいたり…
よく考えると、意味がわかりませんよね?
もともと外国の行事ですから。
ここでは、日本人の知らないハロウィンの謎について説明していきますね!
ハロウィンの英語「Trick or Treat(トリック・オア・トリート)」の意味
ハロウィンというと、仮装した子どもたちが近所の家を訪問し、
「Trick or Treat」
と言い、お菓子をもらう風景を思い浮かべます。
では、その「trick or trea(トリック・オア・トリート)」とは、どういう意味なのでしょうか。
・Trick or Treat
お菓子をくれないといたずらするぞ
「trick」は名詞では「いたずら」、動詞では「いたずらをする」。
「or」は「または」「あるいは」などの意味の接続詞です。
「treat」は名詞では「もてなし」、動詞では「もてなす」。
「trick or treat」を直訳すると「いたずら、またはもてなし」になるんですか?
日本語としてはわかりにくいですね。
実はこの「trick or treat」
もともとは、もう少し長い文なんですよ。
「Trick or Treat」は「Treat me, or I’ll trick you.」
Treat me, or I’ll trick you.
私をもてなしなさい、さもないといたずらするぞ
「Trick or Treat」の元のかたちは「Treat me, or I’ll trick you.(トリートミー オア アイルトリックユー)」です。
「Treat」は動詞ですよね?
ということは、これは命令文ですか?
よくわかりましたね!
「Treat me, or I’ll trick you.」は動詞から始まっているので命令文です。
命令文についてはこちら!
「Treat me, or I’ll trick you.」は、主語が省略されていて、動詞の原形が先頭に来ているので命令文です。
Lesson6で習った命令文には、
「,(カンマ)」とか「or」は付いてなかったですよね?
実は
「命令文, or 〜」
「命令文, and 〜」
という形があるんです。
「命令文, or 〜」「命令文, and 〜」
命令文の後ろに「or」または「and」が続く場合があります。
Hurry up, or you will miss the train.(急ぎなさい、さもないと電車に乗り遅れるよ)
Study hard, and you will pass the entrance exam.(がんばって勉強しなさい、そうすれば入学試験に合格するでしょう)
「hurry up」は「急ぐ」という意味の熟語です。
「miss」は「逃す」「失敗する」などの意味の動詞です。
「hard」は「一生懸命」という意味の副詞です。
「pass」は「通過する」「合格する」などの意味の動詞です。
「entrance」は入口、「exam」は試験。
つまり「entrance exam」で「入学試験」という意味になります。
つまり、
「命令文, or 〜」は「…しなさい、さもないと~」
「命令文, and 〜」は「…しなさい、そうすれば~」
という意味になるんですね。
この命令文のあとに「and」や「or」が付くパターンは、日常会話でもよく出てきます。
しっかり覚えておきましょう!
ハロウィンの英語「Jack-o’-lantern(ジャック・オー・ランタン)」の意味
「Jack-o’-lantern」って知っていますか?
あれでしょ?
顔の形にくりぬいたオレンジ色のかぼちゃ!
中にろうそくを灯すんですよね。
日本でも「ジャック・オー・ランタン」や「ジャック・オ・ランタン」、もっと短くして「ジャコランタン」などの発音で、たくさんの人に知られるようになりました。
しかし、どうしてかぼちゃに、こんな名前が付いているのかまでは知らないという人の方が多いのではないでしょうか。
「Jack」は男性の一般的な名前です。
「lantern」は日本語でも「ランタン」って言いますよね。
「ちょうちん」と訳す場合もあります。
「o’」は、実は「of」を短くしたものなんです。
この「’(アポストロフィ)」は省略されてることを表しています。
そうか!
「I’m」は「I am」を短くしたものですものね!
つまり「Jack of lantern」となるので、「ちょうちんジャック」などと訳す場合もありますよね。
「Jack-o’-lantern」という名前の由来には諸説あるようですが、広く知られているのがジャックという男の話です。
ジャックは悪魔との契約により、天国に行くことも地獄に落ちることもできなくなってしまうんです。
亡霊となったジャックはランタンに灯りをともし、今もさまよい続けているのだそう。
ふーん。
でも、どうしてかぼちゃなんですかね?
ハロウィンの「Jack-o’-lantern(ジャック・オー・ランタン)」は、なぜ「かぼちゃ」?
かぼちゃがランタンに使われるようになったのは、ハロウィンが19世紀後半にアメリカに伝わってきてからなのだそうです。
ハロウィンはもともとケルト民族の文化の一つで、「収穫を祝い」「先祖をお迎えする」ためのお祭りです。
また先祖といっしょにやってきた悪霊や魔女などを追い払うという意味もあるそうです。
そこでは「かぼちゃ」ではなく、「かぶ」がランタンとして利用されていたんです。
では、どうして「かぶ」から「かぼちゃ」に変わったのでしょうか?
これは、単にアメリカではかぼちゃの方が身近な野菜だったからだと考えられています。
かぼちゃが使われるようになったのは、そんなに古い話ではないんですね。
でも、なぜあんな怖い顔にくり抜くんでしょうか?
さまよっているジャックを表しているのと同時に、魔よけの意味もあるようです。
悪霊も怖がって逃げてしまうのでしょうね。
仮装することにも意味があるんですか?
仮装することには2つの説があります。
・悪霊たちと同じような仮装をすることで、仲間だと思わせようとしてるという説
・悪霊たちを怖がらせて追い払おうとしてるという説
最近の日本のハロウィンの様子を見ていると、
仮装することの意味はあまり関係なさそうですけどね。
今日のまとめ
ハロウィンの英語「Trick or Treat(トリック・オア・トリート)」や「Jack-o’-lantern(ジャック・オー・ランタン)」について解説しました。
最近の日本では渋谷などに大勢の人が集まりすぎて社会問題にもなっていますが、もともとは収穫を祝い、先祖を迎え、悪霊や魔女を追い払うためのお祭りです。
楽しむことだけにシフトし過ぎず、ハロウィンの本来の意味を考えながら過ごすというのもいいのではないでしょうか。
あ、でも小さいお子さんたちは、お菓子をたくさんもらって楽しんでくださいね!