こんにちは!
今日はネットニュースで見つけた言葉「インティマシーコーディネーター」について解説していきます。
近年、映画やドラマの撮影現場で新しい職業が注目を集めています。
それが「インティマシーコーディネーター(Intimacy Coordinator)」略して「IC」です。
そのニュース読みましたよ。
確か「先生の白い嘘」という映画の撮影の際、主演の奈緒さんがインティマシーコーディネーターを入れることを希望したんですよね?
でも監督がそれを受け入れなかったことでかなり叩かれてますね。
インティマシーコーディネーターは、デリケートなシーンの撮影を円滑に進めるために重要な役割を果たしています。
この記事では、インティマシーコーディネーターとは何をする人なのか、資格が必要かどうか、そして日本における定着の経緯について見ていきます。
インティマシーコーディネーターとは?浅田智穂さんって?
インティマシーコーディネーター(IC)とは、映画やドラマなどの撮影の際、俳優が安心してデリケートなシーンを演じられるようにサポートする人のこと。
親密なシーンや感情的に負担がかかるシーンにおいて、俳優の安全と快適さを確保するための調整を行います。
今、問題になっている映画「先生の白い嘘」では、いわゆる「ベッドシーン」や「ラブシーン」と呼ばれるような過激なシーンもあるようですね。
身体接触やヌードなどを伴う性的な撮影が必要な場面で、ICは俳優と制作チームの間に立ち、合意形成や安全対策を行います。
今まで考えたこともなかったけど、ラブシーンなんかでの俳優さんの心理的な負担って、相当なものなんでしょうね。
その俳優さんの心に寄り添って心理的な負担を軽減し、よりリアルで自然な演技を引き出すためにとても重要な役割を担っているのがICなんですね!
日本でICが注目され始めたのは最近のことで、その先駆者として浅田智穂さんがいます。
インティマシーコーディネーターのライセンスは今はまだアメリカでのみ取得可能なのだそうです。
ライセンスの取得者は日本にまだ数人程度ではないかと考えられています。
浅田さんは日本初のICであり、彼女の活動がこの職業の認知度向上に大きく貢献しています。
高嶋政伸さんはなぜインティマシーコーディネーターに依頼したの?
俳優の高嶋政伸さんはNHKのドラマ「大奥」の撮影の際、インティマシーコーディネーターを利用しました。
このドラマがきっかけとなり、高嶋さんは浅田智穂さんと出会いました。
自分の娘に幼い頃から性的な暴行を加える父親役を演じたそうです。
かなりハードな役ですね。
ICがいなければ、心理的な負担が大きくなりなかなか演じるのが難しそうです。
高嶋さんは台本を読んだ段階でICを入れるようお願いしたそうですが、制作サイドも最初からそのつもりだったため、今回の映画のような問題は起こりませんでした。
綿密に打ち合わせをし、監督が撮りたいシーンと役者の不安との間に横たわる溝をICが埋めていきます。
逃げようとする娘の口を手でふさぐシーンがあったため、高嶋さんはカテキン入りのウェットティッシュまで用意するほど徹底して気配りされました。
そんな高嶋さんでも、現場に入る娘役の女優さんの後ろ姿を見たときには、涙があふれそうになったそうです。
「僕に娘がいたら、とても演じられない。」
そしてこの時に改めて、インティマシーコーディネーターという存在の意義、大切さを実感したということです。
英語でインティマシーコーディネーターは?
インティマシーコーディネーターは英語で「Intimacy Coordinator」と呼ばれます。
「intimacy」は「親密さ」という意味の名詞です。
「coordinator」は「調整者」という意味の名詞です。
この職業は欧米で先に一般化され、日本にもその流れが取り入れられました。
インティマシーコーディネーターが欧米で一般的になり始めたのは2010年代後半からなので、世界的にもまだまだ新しい職業です。
世界的な広がりを見せた2017年の「#MeToo運動」以降、その重要性が広く認識されるようになったと考えられています。
ハリウッドでは、多くの映画やドラマの制作現場でICが採用されるようになりました。
監督の求めるシーンを実現しつつ、俳優の安全と快適さを確保するための重要な役割として定着しつつあります。
今日のまとめ
インティマシーコーディネーター(IC)は、映画やドラマの撮影現場で俳優の安全と快適さを確保し、デリケートなシーンの撮影を円滑に進めるために欠かせない存在です。
英語では「Intimacy Coordinator」と綴り、ハリウッドなどではすでになくてはならない職業として定着しつつあります。
日本でも徐々に認知され始めており、浅田智穂さんのような先駆者がその重要性を広めています。
今回の映画「先生の白い嘘」の問題は残念でしたが、今後は俳優さんが望めばインティマシーコーディネーターを付けるのが当たり前な状態になっていくのではないでしょうか。
インティマシーコーディネーターの役割がますます重要視されることが期待されます。